不登校の悩み⑤「運動不足をどうする?」

講演会「悩まないで、不登校」で寄せられたご質問を「10のこと」とまとめてお答えしていくシリーズ、本日は第⑤回です。

「学校に行かない」子どもの葛藤 家庭を安心できる場に
「ゲームばかり」をどうする?
勉強の遅れ、どうする?
続・勉強の遅れ、どうする?
同世代とのコミュニケーションの不足をどうする?
運動不足をどうする?←今回はココ
⑥HSC 敏感過ぎる子、「0か10か思考」の子
⑦友達トラブル いやな記憶をどうする?
⑧生活リズム、登校ペース、これでいいの?
⑨好きなこと、志望校、将来、どう見つける?
⑩親のキモチ、きょうだいの対応

 

今回は、⑤運動不足をどうする?です。

学校に行かなくなって、まず心配になるのは、勉強の遅れではないでしょうか。
でも、しばらくたって悩みのタネとなってくるのが、運動不足です。

「身体を動かす機会がほしい」
「勉強はあとから取りもどせばいいけど、健康が心配」という切実な声を聞きます。

たしかに、健康でいることは気力を蓄えるのに大事なことです。

学校に行かなくなると、朝起きる必要がなくなります。
外に出る機会も少なくなります。
そうすると、生活のリズムが崩れ、家にこもって外に出ないということにもなりがちです。

動き出す原動力は、「遊び」ではないかなと思います。

2年ぐらいのびーくで過ごしたお子さんが、
「学校に戻ります」と突然チャレンジを宣言したことがありました。
「なぜそう思うようになったの?」と聞いたら、
「のびーくでたくさん遊んだら体力がつき、自信がつきました」ということでした。

のびーくでは広い公園が身近になることもあり、
いろいろな体験活動での学びのほかに、
屋外で自由に思いっきり遊ぶ時間も保障しています。
身体を十分に動かせ、楽しさに心も満たされる遊びの時間は、
子どもが育っていくのに、一番大切な時間ではないかと感じています。

ただ走り回る。ブランコに乗る。鬼ごっこにドンじゃんにグリコ。
みんな本当に楽しそうです。
親子で、家族で、身近な仲間と、ぜひ楽しんでほしいなと思います。

「誰かに何か言われたらどうしよう」と、
お子さんが外に出ることをためらうこともあるかもしれません。

家の前などで、縄跳びをしたり、フラフープをしたりしているお子さんもいるようですよ。
動画で、室内で簡単なエクササイズをするのも楽しそうです。
一緒にできる楽しいこと、ぜひ見つけて下さい。

「学校には行かないのに、友達とは遊ぶ」
「不登校児のための場所にいっているけど、遊んでばかりで全く勉強しない」
と嘆く声を聞くこともありますが、
安心して楽しく過ごせる時間は、意欲を育むのに何より重要です。
「いいね」と見守れたらよいなと思います。

学校に行っていなくても、勉強をしていなくても、
遠慮せず楽しい時間を過ごしてほしい。
そうして満たされることが、次のチャレンジにつながっていくのですから。

楽しそうなことでも動こうとしないようなら、今は休息が必要な時なのかもしれません。
お子さんの様子を見守りながら、進んでいってほしいなと思います。

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