スタートは、自分で「行く」と決めたとき

先日、ある保護者の方から「のびーくが安心できる場になってうれしい」とのお手紙を頂きました。
入会してまもなく2年になるお子さんです。

はじめは、がんばって疲れて、休むこともありました。「しばらく」休んだこともありました。その都度、保護者の方と、心配したり相談したりしてきました。

それが今では、笑顔が本当に楽しそうで、休むこともなくなりました。「自分のペースで無理せずいられるようになったなあ」と、振り返ってうれしく思いました。

学校に行かなくなってしばらく家にいると、フリースクールに通うことは、社会につながる「出口」のように感じるかもしれません。でも、新たなスタートの「入口」なんですよね。

自由でゆるやかといっても、少人数の活動は「小さな社会」。思い通りにならないことは、多々おきます。その中で、自分らしい関わり方を見つけることが、子どもたちに「自信」を与えます。

自分で考えてほしいから、大人が「いい」「悪い」を判断し、簡単に決着をつけることはしません。危険を伴うことでなければ、ルールで管理することも、できる限りしたくありません。「正しい道」が示されないので、もやもやすることもきっとあるでしょう。

私たちがサポートするのは、自分の気持ちを伝えたり、聞き合ったりすること。そうやって、自分を見つめ、他者の視点を知ることで、子どもたちは、自分らしい周囲との関わり方を見つけていきます。

その過程では、いやなことも、悩むこともあります。でも、「家にいるのがいやになった」とか、「そろそろどこかに通わないと不安」などの理由で、「フリースクールに行こう」と腹に決めてきた子たちは、葛藤しながらも、周囲のサポートがあれば、乗り越えていきます。だから、お子さん自身が自分で「行く」と決めてくることが、重要です。「本当は家にいたい」というお子さんにとっては、休む理由をさがすのは簡単でしょうから。

迷っているようなら、不安な気持ちを受け止めつつ、背中を押してみるのもいいかもしれません。でも、尻込みしているようなら、まだその時期ではないのかもしれません。5年生や6年生、中学1年生や2年生になってから、通ってきている子もいます。少したちどまったとしても、その先の人生は、まだまだあります。心配だと思いますが、ゆっくり焦らず。「どこかに通わなきゃ」というプレッシャーから離れ、家にいる時間を心から安心して過ごせるようにすることが、次につながる道となります。

入会とは関係のない相談(のびーく個別相談)も行っています。迷ったら、お気軽にお話に来てみてくださいね。応援しています。

 

 

 

 

 

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