「やりたくなければ、やらなくていい」を大事にする理由。

「やりたくなければやらなくていい」

のびーくでは、なぜこのことを大事にしているのか。

無理強いされないことで、安心して過ごせるから。
たしかにそうです。

でも、もっと大切なことがあります。

それは、「主体性を育みたいから」です。

私たちは、自分で考え、自分で判断し、自分で決定していける人を育むことを目指しています。
自分の道を切り拓き、自分らしく幸せに生きていってほしい。
それが願いです。

不登校の原因の1位とされる、「無気力」。
ご相談でも、「無気力で」「なんでもめんどくさがって」などとお聞きすることがあります。

でも本来は、誰にも「こうしたい」「こうやりたい」という自分の考えがあったはず。

だけど、「それはだめ」「そんなの無理」「おかしい」と止められたり、
「これをやるならいいよ」と受け入れられない条件を出されたりして、
やってみる自由、失敗する自由を奪われてきてはいないでしょうか。

そうすると、「どうせできないから」「どうせだめって言われるから」と、
「主体性」の芽が摘まれ、「どうでもいい」となっていきます。
自分じゃない人に、自分のことを決められるのですから。

また、ともすると、「やりたい」の方向だけに目が行きがちですが、
「やりたくない」「いやだ」を尊重することも、同じく大事
それもまた、自分の気持ちであり、考えであり、「主体性」につながるものだからです。

だから、「やりたくない」も「やりたい」と同じように大切だと考えます。

片付けなど、「やるべき」とされることも同じです。
自分が使ったものは片づけよう、と呼びかけるけれど、強制はしません。

甘えじゃないの?わがままじゃないの?

そう思う人には、「川崎市子ども夢パーク」を運営する、フリースペースたまりば・理事長の西野博之さんのコトバを届けたいと思います。深く共感したので、抜粋してまとめて紹介しますね。

・・・

たまりばのキャンプは、「翌日の片付けまでがキャンプ」というのが伝統。ただし、強制はなし。遅れて参加する子も、片付けには来ない子もそれぞれで、「ゆるさも伝統」。

終わってから来た子をだれもせめず、当たり前に受け入れて、残りの作業を一緒にやる。やろうと思っても、体が動かないことはあるし、あの子にも、なんか訳があったんでしょ、というスタンス。
できないことを責めるのではなく、さっさと自分で考えて動くお兄さん・お姉さんたちのかっこよさにあこがれて、次の世代が育っていく。自分の弱さに向き合いつつ、他者のできなさをフォローできる人。そんな「かっこいい」人になりたい。思うようには動けない自分自身と葛藤しながら、子どもたちは育っていく。
・・・

西野さんは、「弱さ」も許容される関係性は居場所をつくるときに大切な要素、だとも綴っていました。本当にそうだなあと思います。

私たちも、子どもたちの「やりたくない」を、甘えやわがままと片づけてしまわず、「やるべき」を押しつけず、その背景受け止めていきたいと考えています。

だから、「やりたくなければ、やらなくていい」

それを、大切にしています。

 

夏休み真っ最中。
「やるべき」に心がしぼんでしまうことなく、自由に「やりたいこと」をやり、「やりたくないこと」をせず、「自分」でいることを楽しんでほしいなあと思います。

皆さま、どうぞ、楽しい夏を!

 

のびーくフリースクールでは、この夏、「演劇ワークショップ」を開催中です。
演出家の先生が引き出してくれる、自由な表現
どうやってもいい、自分で考えたらいい。
お互いの演技を見合っての、意見交換。
何を言ってもいい。自分が感じたことを伝えたらいい。
そんな時間、場を創っています。ぜひ遊びに来てくださいね!2回目からでも参加可能です!

お申込みはこちら。

 

 

 

8/25(木)夜、不登校をテーマにしたトークサロンもオンラインで開催。
今回は、少人数で、それぞれの悩みや思いを聴き合いたいと思っています。

 

 

 

 

 

 

※のびーくフリースクールに関する、入会のご相談や体験は随時、受入中です。お問い合わせ下さい。

 

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