のびーくフリースクールで大事にしていることの２つめ。

２．「関わり合い」＞「ソーシャルスキル」

不登校の相談で多くあるのが、「自信をなくした」「自己肯定感が低くなった」というもの。
「学校に行けなかった」と思うと、どうしてもそうなってしまいますよね。
本当は、学校に行けるか行けないか、が人の価値を決めるわけではないのに。

自己肯定感を育むには、社会の中で承認されることが必要です。
ひとりで何かができても、達成感はあっても、自己肯定感にはつながりにくい。

のびーくが大事にしている「仲間と関わり合う場」は、小さな社会です。
少人数なので、ひとりひとりの存在感が圧倒的に大きい。
学校に行っていても、同調圧力の中で、心を閉じた存在を消したりしてやり過ごし、人と関わる経験を積んできていない子も多く中、のびーくでは、ひとりも取り残されず、仲間の「一員」として、「人と関わること」に向き合うことになります。

「仲間との場」は、「家」や「ひとり」とちがい、思うようにいかないことばかりです。
「何をしたいか」「どうしたいか」は、それぞれちがっているものだから。
大なり小なりぶつかることがあり、イヤな思いや悔しい思いをすることがあります。

でも、その中で自分の思いを伝え、相手の思いを聞き、がまんをせず、納得しており合っていく経験こそが必要ですよね。
その過程を経ていけるよう、私たちは見守り、支え、背中を押していきます。
困難にぶつかった時に孤立せず周囲を頼れるよう、日頃から信頼関係を築いておくことも重要です。
また、「のびーくに通いたい」気持ちが支えとなって踏ん張れるよう、楽しさや充実感で毎日があふれるよう、工夫しています。

「社会性」はトレーニングで獲得できるスキルじゃない。
生身の人間どうしがぶつかり合うことで磨いていく、人としての大切な土台だと思います。

そして、その中で、一人のメンバーとして存在を承認されることが、自己肯定感へとつながっていきます。

「ジブン」だけを見つめるのでなく、集団の中で「ジブンの在り方」を見つめる。

人間関係につまずいたり、先生に否定されたりして、人に対する不安や不信感を強く持っているお子さんも、ゆっくりじっくり、信頼関係を築いていきます。
その中で、少しずつ自信をつけ、ジブンらしく周囲と調和する方法を見つけていきます。

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