日時:2026年6月27日(土)11:00~12:00
対象:のびーくフリースクール入会にご関心のある小中学生の保護者
ある日のこと。
「今日はチョコレートを作っているところへ行くよ。」そう伝えると、子どもたちは大きな工場のような場所を想像していました。
ところが、バスを降りて歩いていくと、たどり着いたのは住宅街の中にある一軒家。
「え、ここ?」
そんな表情を浮かべる子どもたちを迎えてくれたのは、作業所の所長さんでした。
「はいはい、どうぞどうぞ。」
その一言で、場の空気がふっとやわらぎます。
子どもたちは部屋に入ってチョコレートづくりを見学し、一緒にカカオ豆の皮をむく作業を体験しました。
歌を歌いながら作業をしたり、冗談を言って笑ったり。
「爪に入ると痛いから気をつけな。」
そんな何気ない声かけの中で、それぞれの時間が流れていきます。
この日、子どもたちはチョコレートの作り方を学んだのでしょうか。作業所とは何かを学んだのでしょうか。
私たちは、そうは思っていません。
私たちが大切にしているのは、「何をするか」より、「誰と出会うか」です。
地域には、自分らしい生き方をしている人がいます。
地域に流れる源流を守り続けている人。
失明したあとの盲導犬との暮らしを「なんでもできる。幸せ」と言う人。
誰もが安心して働ける場所をつくっている人。
目の前の一人を大切にしながら暮らしている人。
そんな人たちは、子どもたちに「教えよう」としているわけではありません。
けれど、その人の言葉やまなざし、働く姿、一緒に過ごす空気から、子どもたちはたくさんのことを受け取っています。
私たちが届けたいのは、「体験」ではありません。
人の生き方との出会いです。
私たちは、活動の前に長い説明をすることはあまりありません。
「今日は福祉について学びます。」
「今日は自然環境について勉強します。」
そんなふうには始めないのです。
もちろん、知識を得ることも大切です。
でも、それ以上に大切にしたいことがあります。
その場に流れる空気を感じること。
そこにいる人と一緒に時間を過ごすこと。
その人が大切にしているものに、言葉ではなく、日常を通して触れることです。
ある子は、黙々と豆をむく人の姿を見ていたかもしれません。
ある子は、何度も笑顔で握手をしてくれる人のことが心に残ったかもしれません。
ある子は、「みんな違っていいんだよ」という空気そのものを感じ取ったかもしれません。
何を受け取るかは、一人ひとり違います。
それでいいと思っています。
私たちは、「教え込む」より、「学び取る」ことを大切にしています。
正解を伝えるよりも、
「こんな生き方もあるんだ。」
「こんな大人もいるんだ。」
そんな出会いを積み重ねてほしいのです。
子どもは、大人の話を聞いて育つだけではありません。
大人の生き方を見て育ちます。
以前、ある子が進路について悩んでいました。
「いい大学へ行かなければ。」
「世間から評価される道を選ばなければ。」
そんな思いに縛られていた子です。
でも、のびーくでさまざまな大人と出会い、いろいろな生き方に触れる中で、少しずつ言葉が変わっていきました。
「私は、何をしたいんだろう。」
「私は、どんな人になりたいんだろう。」
進路が変わったことよりも、私たちがうれしかったのは、その子が世間のものさしではなく、自分のものさしで未来を考え始めたことでした。
学校を離れると、社会そのものまで遠く感じてしまう子がいます。
でも、社会は学校だけではありません。
地域には、子どもたちをあたたかく迎えてくれる人がいます。
自分らしく働いている人がいます。
誰かを大切にしながら生きている人がいます。
そんな人たちとの出会いは、「社会って、悪くないかもしれない」と思えるきっかけになります。
私たちは、子どもたちを地域へ連れ出しているのではありません。
子どもたちと社会をつなぐ、小さな橋を架けたいのです。
だから私たちは、「何をするか」より、「誰と出会うか」を大切にしています。
活動をつくっているのではありません。
出会いをつくっています。
その一つひとつの出会いが、子どもたちが自分らしく社会とつながっていく土台になると、私たちは信じています。
日時:2026年6月27日(土)11:00~12:00
対象:のびーくフリースクール入会にご関心のある小中学生の保護者
定員:10組まで(当説明会は保護者の方のみでご参加いただいておりますが、ご事情のある場合は、ご相談ください。)
申込:こちらの申込フォームからお申込みください。
※フォーム送信後、事務局より受付確認メールが届いた時点で申込み完了となります。